当工房所有機 Marantz 9k   概要    セブン再生工房

2018. 11. 17 掲載
2019. 1. 2 改良レストア完了


★ Marantz 9k です。

皆様ご存知の通り Marantz9はSoul. B. Marantz 氏最高傑作の一つと言われる EL34 パラレルP.P 名パワー管を使用したアンプです。
このMarantz 9のキット版がこの Marantz 9k です。

2台目です。こちらも1台目と全く同じ変更です。

(夕方になり電球色のLEDの下での撮影のため赤っぽく映りました)

★早速音出しです。

やはり予想通り大変煌びやかな音に変身しました。

伸び伸びとした中高域はとても素晴らしい輝きです。透明感が漂い力強い音です。

これはとても良いパワーアンプです!

いよいよ手放せなくなりました。。。











相変らず殺風景な試聴室です。

アンプが方々に所狭しと置いてあります。



ずらりと並んだ出力管はパラレルプッシュプルの醍醐味です。

主なカップリングコンデンサーを純正Good-Allに交換しました。
中央の黒い大きなコンデンサーも#9オリジナルと同じSPRAGUE 160Pです。

入口側の音に特に影響の有るところは良品バンブルビーに交換しました。
他の黄色の小さなコンデンサーはフィルター回路なので当然スルーするため交換の必要はありません。このバンブルビーだけが重要な所です。

1台目の内部です。音楽信号が直接通るカップリングコンデンサーを#9オリジナル純正のGood-All検査済良品と交換しました。
中央に目立つデッカプリングコンデンサーも#9オリジナルと同じSPRAGUEの160Pに交換しました。
また、入口側の音声信号の通るコンデンサーをバンブルビー良品と交換しました。
これで#9オリジナルに似た、或いはそれ以上の音質になったと思います。


★ 改良レストア完了                                                                    2019. 1. 2


★本日漸く最初の音出しを行いました。
各バイアス,AC,DCバランスも完璧に調整できます。

まず出力管の三極管結合で静かに室内楽を聴いています。

何だか不思議な感じです。これだけ大きなアンプで静かに室内楽を聴くことに違和感と言いますか、贅沢な音の出し方です。

さすがに回路設計者の間では好評の Marantz の最高峰のパワーアンプです。
音に厚みがあり高貴さを漂わせた音です。
全体にバランスが良く気品に満ちて不動の余裕が感じます。

欲を言えば#2のようにもう少し煌びやかさがあっても良いと思います。
この点はやはり「 k 」です。
使用カップリングコンデンサーの問題でしょう。

#9オリジナルと同じコンデンサーを使い、入力側を良質Bumble Beeに換えればもっと良い音が期待できます。

ますます楽しみです。



Marantz9オリジナルの代表的な内部です。(参考画像)  →

#9オリジナルは今では殆どのカップリングコンデンサーを交換しないと存続できません。

この#9オリジナルは他でレストアされていますが、主にGoodAll-TRWのコンデンサーを使用しています。
今回の#9kのレストアもこのスタイルです。

しかし残念なことに、この#9は初段管前の入力側を160Pに交換されました。
音は想像できます。→ こちらをご覧ください。

★この後、各部の検査を行い不良個所があれば部品交換を行います。
また、現状では復刻のようなパーツが使われているので、できるだけオリジナルの音に近付けるため主要コンデンサー類はGood-AllとBumbleBeeに交換しようと思います。

今回のレストアに関して当時の文献を調べると、電源トランスと音に特に影響の有る出力トランスは#9オリジナルと#9kは全く同じものを使用していると書かれてありました。

両方ともアメリカ ILINOI州 Grayslakeにある MID WEST TRANSFORMER CO. の製作によるものです。

この為、音質に影響の有るコンデンサー類をオリジナルと同じものに交換すれば、この#9kは#9オリジナルと極めて同じ音になると推測します。

本機は当工房プロデュースの特別仕様Marantz9kになります。


楽しみです。

★中を見てびっくり!なんてきれいなんでしょう。
いつも#9オリジナルのグタグタの画像ばかりを見ているので余りの奇麗さに驚いています。
しかも配線も丁寧です。恐らくメーカー顔負けのプロが配線したのでしょう。いい仕事をしています。

kはどれもアマチュアが見様見真似でぐちゃぐちゃに配線していると思っていました。#7kを見る限り。。。
しかし、この2台のkは違います。実に美しい! オリジナルのMarantz7を見ているように整然と配線してあります。

★外観的にはまあまあの奇麗さです。年代的には他のMarantzよりは新しく#7で言えば復刻の時代でしょうか?
使われているパーツ等はみな新しい物ばかりです。