当工房オリジナルアンプを製作しました。

初めて見る方は無骨な格好なので驚かれると思いますが、これが当時のウエスタン流のアンプなのです。さすがにでかい鳥籠?を始めて見た時は私も驚きました。これがアンプか!?、、、そして、次第に惚れ惚れしてきます。 今はとうとう目の前に。

これでアンプです。趣味で Western Electric 1086Aアンプ そっくりに作りました。リプロ品です。

昔のウエスタンアンプは、ただデカイ。今の人には信じ難いと思います。しかし皆さん(私)はこれに憧れるのです。一応? 本物に。。。

しかし、今はまともに音が出るWE1086Aはありますか? マニアは持っています。多分部屋の片隅に埃を被って。。。 

音は、恐らく良いわけが無いでしょう。ギーギー、ザーザーでは心穏やかに音楽を聴くこともできません。

本物は今でもショップで売っています。しかし果たして良い音かどうか。悪ければ直せばいいか、とかなり検討していました。しかし絶対入手不能の部品もある筈です。こうなったら致命傷で売ることもできなくなり永久床の間行き?です。

実際ウエスタンアンプを持って居られる方はそういう意見が多いようです。一般の方々もこれを心配してウエスタンには手が出せないのでしょう。

それならこちらで全て作った方が確実と思って、作りました。

メーターの追加です。

このメーターはただ乗せてあるだけです。実際にはドン殻に埋め込みます。

★先日このMKe-1086アンプをこのサイトに載せたら早速反響を頂きました。

中にはウエスタンアンプやスピーカーを使われている方から、折角作るのならできるだけそっくりにした方が楽しいのでは、とのご指摘がありました。

具体的にはメーターが付いていればいいねと言うことのようです。
この為、ラインアンプを省いたパワーアンプだけのバージョンではツマミの配置の所にWE1086Aアンプとそっくなメーターを付けるように設計変更を行っています。

上の画像は音に影響がないか実験を行っています。中に入る本物のWE86Aはいくつもの回路の電流値を測るために、各回路にシャント抵抗を入れてセレクターで切り替えて使います。
これは直接音声信号が通る回路に余計な抵抗を入れるので、恐らく音に影響します。

当工房のMKe-124Aアンプでは出力管のプレート電流のみをメーター表示します。電源回路から出力トランス供給の元に直接電流計を配置しているので全く音には影響はありません。
回路に妙な物?を入れることはできるだけ避けたいのです。
本機はじっくり試聴しても違和感は全くありません。

実に良い音です♪





(2021. 9. 2)
この音に病み付きになっています。NFBの値を変えてみたり球を換えてみたり、なかなか楽しいです。

球はウエスタン350Bの他にKT66と6L6GCが互換性があるので取替て音色を観察しています。こういうところはオリジナルではできないでしょうね。当然オリジナルのWE124AアンプはWE350Bが付いています。間違ってもKT66や6L6には換えないですよね。

リプロ品なら何でもあり?です。

★本機への入力は当工房オリジナル・モノーラルプリアンプMKe-1のXLRバランス出力が最もピュアな音です。
プリ側のXLR出力で分割し、ストレートに完全プッシュプル動作でスピーカーに出力しています。

音を曇らす要素は極限まで排除しています。


★シングルでは味わえない力強さと、シングルにも負けないピュアさ。 素晴らしい!



★この他、ラインアンプを省きパワーアンプのみも注文を頂きましたので製作しています。
Marantz7やMKe-1などのプリアンプを繋ぎ、普通のパワーアンプとして動作します。

また、19吋ラックと籠(MKe-1086)を省いて MKe-124Aアンプ単体としても予約を頂いています。

詳しくはお問い合わせください。


当工房の他のアンプと一緒に壁に一列に並べてみます。 

こちらの出力管はWE350B です。
裏面のソケットはラインコントローラーに接続します。

2021. 8. 25 初掲載
2022. 4. 5 更新

ライン用とドライブ管はTelefunken ECC83 <>有を使っています。しかし少しゲインが低いので、ただ今ウエスタンと同じく5極管で348A互換の6J7に変更しています。この為、真空管ケースやヘッドキャップなど外観はよりWE124Aアンプに近くなります。



ドライブ管は WE348A 互換の RCA 6J7 ビンテージ・スチール管です。こちらはプッシュプル電圧増幅のため2本になります。ラインアンプは試作機と同じ Telefunken ECC83 です。入力系統は試作機と同じです。

(2022. 4. 5)
★ただ今、予約を頂いている方向けに製作している本体の画像を掲載します。

★良い音になりそうです。♪♪

(試作機を安くお譲りできます。お問合せ下さい。)

塗装色が、よりウエスタン色に近くなりました。トランスケースの形も拘っています。ドライブ管はWE124Aアンプに使われている WE348A と互換の RCA 6J7 に変わりました。いずれWE348Aも使ってみたいと思っています。
レタリングや調整など、細かい点はこれからですが変更後の外観をお伝えします。出力管は取り敢えずKT66です。

当工房オリジナル・イコライザーアンプ EQC-1 です。

CDプレイヤーからXLRバランス入力で受けます。中高域がRCA入力よりはっきりと聴こえとても良い音です。

出力管は WE124Aアンプと同じ WE350B pp です。 30分位経たないと調子が出ません。
ウエスタンのオリジナル管は皆こんな感じです。300Bは1時間以上経たないとダメです。
しかし、WE350B はいい音を出しています。♪

★仕様は、折角作るので中に入るアンプ本体を私の好きなウエスタン124Aアンプに形状を似せようと思いました。しかしこうするとドライブ管が余ってきます。
この為、WE104Aラインアンプも入れてトランス結合で一体化します。

つまりWE124Aパワーアンプ + WE104Aラインアンプが合体したWE124A風アンプです。これが以前聴いて衝撃を受けたウエスタンアンプの構成です。
→ 開発経緯はこちら

★このパワーアンプ部はWE133AやWESTLEXの回路を参考に位相反転管を無くし、カップリングコンデンサーも無くした、今では殆ど見かけない完全プッシュプル回路にしました。音がストレートに出ます。

当時でもウエスタンで完全プッシュプルを構成しているのは133Aアンプになってからです。それまでは普通に抵抗分割による位相反転プッシュプル回路が殆どです。
しかも、WE91AアンプやWE124A,WE86Aアンプは全てカップリングコンデンサーで初段管後を繋いでいます。全段トランス結合とはなっていないのです。

★本機は出力管に WE350B 互換の KT66 及び 6L6GC を使います。
ドライブ管は試作機では Telefunken ECC83 を使いましたが、次からはWE124A,133Aなどに使用されているWE348Aの互換で RCA 6J7 に変更しました。
ユーザー様でWE350B,WE348Aの球に換えられればそのままウエスタンの音になります。

背面です。

★ WE 300B アンプについて。 -> こちらです。

まずは標準仕様のKT66で聴いています。とても爽やかな音です。弾むような軽く軽快な音で、しかも低音もゆったりと且つ力強く出ています。思い通りの音です。
スピーカーは TANNOY Monitor RED 15 ですが、大型スピーカーでも負けないしっかりとした低音です。

★今度は出力管を Western Electric 350B に換えてみました。-->

少し爽やかさが増してよりピュアな音です。月並みな表現しか出てきませんが、、、これでJAZZを聴くと、なかなか楽しくなります。

いつものJAZZピアノの音が残響を伴った余韻がより強く感じさせ、初めて聴くような感覚です。
勿論、クラシックは抜群です! これまでのアンプとは音の広がりと透明感が違い過ぎます。これがウエスタンの音なのです。

しかし、KT66 も 350B と優劣つけ難く、強いて言うならより若干やさしく長時間聴いていても疲れません。どちらも極めてピュアな音です。
安定した良い音を聴き続けるには新品のKT66の方が良いかもしれません。

このあたりを知り合いの、当時を知る年配の方に電話でお話すると、やはりウエスタンはアメリカの音で少し荒さがありJAZZやヴォーカル、カントリーウエスタンなどに合う音だそうです。
クラシックを聴くならヨーロッパ系の球が落ち着いていて良いだろうとも言われました。
なるほど、道理でJAZZはこの上も無く楽しく聴けました。


★本機の回路は WE124A アンプをベースに WE133A とWESTLEX のトランス結合を取り入れた完全プッシュプルのオリジナル回路です。しかも各段のカップリングコンデンサーもありません。 やはり予想通りP-K分割やリークマラード分割など位相反転回路を無くし、カップリングコンデンサーも無くすとこんなにストレートに音が出ることが実感します。


★以前から聴いている WE91Aアンプや WE124Aアンプに匹敵する臨場感と、しかもウエスタンアンプより断然透明感が違います。マランツやマッキンと比べても濁りが無くそれぞれの音像が浮き上がってくるような明瞭さです。

是非、ウエスタンアンプを聴いている方にも聴いて貰いたいと思います。このピュアさはどなたが聴かれても納得する音でしょう。


たくさんのマランツやマッキン、そしてウエスタンの音を聴いてきた私ですが、この音にぞっこんです。

[ セブン再生工房 ]

( MKe-124Aアンプ )
( MKe-86アンプ)

(2021. 8. 31)
★画像を追加します。

KT66(350B) pp 25w モノーラル・パワーアンプ

内部です。配線には特に信号線に高価なウエスタンの布巻線を使用しています。

とうとう私も電線病?に感染??しました。
「通」の間ではウエスタンの線が一押しです。高かったのですが量産用にたくさん仕入れました。
良い音には線材にも拘りが必要ですね。


コンデンサー類は、最近レストアでエージングを重ねればかなりバンブルビーに近い音になると感じているフランス製のコンデンサーを使用しています。

抵抗類はVishay, AMtrans, Ohmiteの高級品を選び、ドライブ管のプレート抵抗は当工房オリジナルアンプEQC-1やMKe-1と同様に高容量の巻き線抵抗を使用しています。
音の輪郭や透明度が抜群に良くなります。

こちらの電解ブロックコンデンサーもUS CAN仕様の特注新品です。使えるかどうかわからないNOS品ではありません。
消耗品は新品が一番です。

入力ゲイン調整ボリュームは音の良い東京コスモス製です。A&BやCTSも入手できますがこれまでMarantz1,7やマッキンのレストアで散々音を聴いているので、ここは敢てコスモスなのです。
しかもトランス結合でWESTLEXと同じ上下分割で2連です。回路がわかる方には、素敵でしょう♪

しかも、今後のWE300B 完全pp用Wpp段間トランスも開発中です。
(今ではノグチやタムラにも無いですょ)


MKe-1086アンプ

なかなかサマになっているでしょう。お店などに置くとビジュアル的インパクトは抜群です。

しかも当然うちで作るのですから??? 抜群に良い音です。

上に座っているのは当工房オリジナル・イコライザーアンプ EQC-1 です。これで普通のアンプのセットです。

このEQC-1は魅惑のMarantz model 1を参考にしたイコライザー回路に
mcIntosh C8の入力インピーダンス調整機能を追加した最強?のイコライザーアンプになります。

本機の現代版ウエスタンサウンド゙に良く合います。



(2022. 4. 4)
★ただ今、グリークのピアノ協奏曲イ短調をこのセットで聴いています。

各楽器の音像がくっきりと聴き取れMarantz7とは違ったまろやかさも出て聴いていてとても気持が良くなります。

低音もはっきりとしていて、チューバの音が浮き上がって聴こえます。この辺りはMarantz7では全く聴こえません。これは EQC-1 と MKe-124Aラインアンプの仕業?です。

よくウエスタンは図太い低音と言われます。このMKe-124Aアンプのパワーアンプ部も図太い低音です。JBLのスピーカーに合います。

★こちらは中に入るアンプ本体です。( MKe-124Aアンプ試作機 )